『Musopen』とは?
- パブリックドメインの音楽(知的財産権が失効・発生していない音楽)をダウンロードできる
- 2010年に『Kickstarter』で目標金額の”6倍”以上を集めた
- バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、ショパンなどの音源が公開及び商用利用可能
Contents
『Musopen』はパブリックドメインの音楽を無料でダウンロードできる

『Musopen』は、著作権の世界標準とも言えるベルヌ条約の第7条(1)項※1に基づいて、著作物の権利保護期間を超過したもの(著作者の死後50年以上)を、誰もが自由に使用できるようにしたプロジェクトです。

もともとは演奏家・歌手・実演家やレコード製作者などの著作物を、後世に伝達できる音楽家に限り認められていました。
つまり、誰もが自由に扱えるものではありませんでした。
しかし、我々が義務教育課程を終える中で必ず習う”あの有名なクラシック音楽”の録音物を、自由に公開・配布ができる『Musopen』がリリースされたことで、誰もが自由に扱えるようになったのです。

そんな『Musopen』は、アメリカ合衆国・カリフォルニア州パロアルトの非営利団体によって運営されています。

このサイトではアカウントを登録することで、公開されている音楽を「1日5曲」まで無料でダウンロード可能。
プランは全3種類で、有料プランに限り、高音質版や音楽リクエストなど行える特典も付くようです。
↑『Musopen』でダウンロードした「モーツァルト 交響曲第35番〈ハフナー〉」×『Mazwai』のフリー素材動画「Get Lost」を合わせてみました。
このように、個人利用で動画コンテンツに使用するなら、無料プランで十分でしょう。
クラウドファンディング『Kickstarter』で目標金額の”6倍”以上を集めて大成功

「set music free(音楽を自由に)」というスローガンをもとに、Aaron Dunn(アーロン・ダン)氏が始めたプロジェクトは、”Project Galileo(プロジェクトガリレオ)”※2という仮題で動き始めました。

世界中の音楽家たちから大きな反響を呼び、数多の支援や応援を受ける事態に。
2010年頃に始めた『Kickstarter』※3の出資額は、当初目標としていた11,000ドルの”6倍”以上の金額を集めて大成功になったのです。
正式にサービスとして機能し始めたのは3年後の2013年からだったそうです。
教科書でも有名なあの音楽家の名曲が使える!

歴史に名前を残した偉人たちの音楽を、自由自在に扱えるというのは中々恐れ多いところです。
しかし、世界中から評価され続け、ありとあらゆる場所で彼らが作り上げた楽曲を耳にすると、やはり最高峰の楽曲ではあるのです。
また、人工知能・AIなどの先進的な技術が進歩していく中で、コンテンツという存在の在り方が大きく変わってきているのは事実。
クリエイターの卵達にとっても、無料で利用できるサービスや便利なツールというのは、新時代のコンテンツを生み出すことができる手軽な手段です。
問題なく使えるものは、遠慮なく使い倒しましょう。
◇ 参考URL
Free Sheet Music, Royalty Free & Public Domain Music | Musopen
※1 文化的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約(パリ規定、1971年)へのガイド
※2 Musopen: Record and release free music without copyrights. by Aaron Dunn & Kickstarter